4N-WORK~TNTのボヤキ~

Time Limit 2044/12/22 3:46:57

あせらず・のんびり・ゆっくりと~統合失調症を知る~

私が精神病院に入院していたときに参加していた講義の資料の内容をざっくり書いてみたいと思います。

www.comhbo.net

統合失調症について書いていきます。

動画の方も作成しましたので、よろしければこちらもご覧になってみてください。

 

 

 

1.病気の経過と回復までのプロセス

①遺伝や性格、育った環境が直接の原因ではない。

②脳のはたらきが関係していると考えられる。

③特別な病気ではなく、100人に1人の割合で病気になっている。

④日々の行動や対処を工夫することで、通常の生活をおくれる。

⑤精神病は、生まれ持った体質とストレスがきっかけとなり、脳のはたらきに変調がおきると言われいる。

⑥この病気と付き合っていくうえでは「薬」「自分の力」「まわりのサポート」などが欠かせません。

⑦回復には、服薬だけでなく、自分自身が対処法などを試行錯誤したり、人とつながることも大切。

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⑧上記のグラフのように病気の経過には波があります。

「前兆期」「急性期」「休息期(消耗期)」「回復期」の4つの期間に分けられます。

 

・前兆期・・・眠れない、色々なことに敏感になる、強い焦り、気分が変わりやすい

・急性期・・・頭が冴えすぎる、幻聴や不安な気持ちが強くなる、やりたいことがうまくできなくなる

・休息期・・・倦怠感、ひきこもり、無気力感、過度の甘え

・回復期・・・ゆとりがでてくる、まわりに関心が広がる

 

※それぞれの時期に自分が取り組んでいくことを考えていきましょう。さらに周りから自分に変化があると感じられたら、通っているクリニックまたは病院に早めに受診して、主治医に相談しましょう。勝手に薬の量を増やすことはNGです。

 

2.薬の作用と上手な付き合い方

統合失調症の急性期の状態は、脳の働きをつかさどるドーパミンセロトニンなどの物質のバランスの崩れと関係があると考えられています。

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出典:抗うつ薬の作用発現には海馬歯状回ドパミンD1受容体が重要であることを発見 - 久留米大学ホームページ

②薬の働きは、活発になりすぎた脳の働きを調整することです。イメージとしては、ドーパミン受容体に薬で蓋をして、神経伝達を抑制する感じです。

③服薬することで、回復のために必要な睡眠と休養がとれるようになります。

 

3.薬の役割

①薬はやめちゃダメ!症状が悪化したり、再発する可能性が大!

②薬は飲み続けていても安心!

③継続的に服薬することが重要!

④薬には副作用があります。(私が該当する・していたものは赤字にしてあります)

・アレルギー、悪性症候群、水毒病

小刻み歩行、体がこわばる、目がつり上がる、足がムズムズする

じっとしていられない(多動)おしゃべりになる(多弁)、口や下が勝手に動く

・生理が不順・生理がない、おっぱいが出る、胸が張る、勃起・射精障害

口が渇く便秘、日中の眠気、立ちくらみ、動悸がする不整脈

体重増加、糖尿病、高脂血症

※副作用の情報を家族や主治医に共有しましょう!

 

4.再発をなるべく減らすために

①服薬しなかったり、ストレスを感じたまま無理をすると、再発してしまうことがあります。

②再発のサインを知りましょう

・サインは自分だけでなく、周りの人から見ても感じられることがあります。

③主な再発のサイン

・眠れない、頭が痛くなる、食欲がない、音に敏感になる、イライラする、体がキツイ

ちなみに私の主なサインは、眠れない、食欲がない、イライラする、多弁多動になる、家族におかしいと言われる、浪費が多くなるです。

※みなさんも自分のサイン(兆候や前触れ)について考えてみるのも良いかと思います。

 

④ストレスとは?

・再発を減らしていくためには、ストレスと上手く付き合っていくことが重要です!

・日常生活や人間関係の中で生まれます。

 

⑤ストレスへの対処

・自分のペースを重視し、活動と休息のバランスに気をつけましょう!

 

⑥自分なりのストレスの対処法を考えてみましょう!

・私の対処法・・・カラオケ、友人と話す、タバコ、パソコン、音楽鑑賞・動画視聴、ネットなど

5.これからの生活のために

①夢と希望に満ちた生活を

・あなたの人生の主役はあなたです。自分の夢や希望を大切にすることは大切なことです。病気にかかっても、自分の生活を充実させていくことはできます。自分自身が行動しないと現状は変わりません。変えるのはあなたです。

 

リカバリーを信じる

リカバリーとは、病気や障害を持っていても、満足感のある、希望に満ちた、人の役に立つ人生を生きていくことを意味します。

・病気になったからと言って、希望を失わずに、自分を信じ、前向きに生活することが、リカバリーに繋がります。

 

6.まとめ

病気になったのも何かの縁です。プラスに考えましょう。

もし私が病気になっていなかったら、他界した父ともゴルフの打ちっぱなしやイオンでの買い物など大切な思い出も作れなかったでしょう。

病院で、デイケアで、自立訓練で、B型事業所で、障害者雇用の一般企業で、今の職場のA型事業所でホントに多くの人と関わり、ときには助け合いながら、良い思い出も失敗も経験できました。

私は統合失調症という病気ですが、毎日が充実しています。

みなさんも人生は1度きり、約80年しかありません。80回夏が来たら人生終わりです。

こう考えると人生は短い。

色んなことにチャレンジして、どんどん失敗してください。

多くの失敗が経験となり、自分の経験値を上げる最短ルートです。

 

以上。

ではお大事に。